母親が嫌い、母親とうまくいかない、その原因はどこにあるのでしょうか?
昔は頼りがいがあってやさしくて、ちょっぴり怖いけど正しい人だった。
何歳になっても、子どもにとって母親は特別な存在です。ところが、そんな母親が嫌い!という娘が急増しています。
母親の「やさしさ」は、束縛だった?
母親の「正しさ」は、押しつけだった?
今回は、娘が母親を嫌いになるケースをご紹介しながら、母娘関係が人生に与える影響を探っていきます。
目次
母親を嫌いになる5つのケース
「実は、母親が苦手なんです」
「母の目が気になって、何をしていても母の顔色をうかがってしまいます」
「自分に自信がもてないのは、あの母のせい?」
積もり積もった母親に対する恨みつらみ、愛と憎しみ、奇妙な罪悪感、彼女たちの悩みの根っこに、母親との関係が深く影を落としているのです。
ここからは、娘が母親を嫌いになる5つのケースをご紹介していきます。
娘の人生をとことんコントロールする母親
母親を嫌いになる原因、最初のお話は、娘の人生をとことんコントロールする「支配者マザー」のお話です。
仕事が終わって、ひとり暮らしのマンションに辿り着くつくと、いったん立ち止まって、下から自分の部屋を見上げるのが、サクラさんの習慣です。
ああ、今日もまた電気がついてる。
2年前に思い切ってはじめたひとり暮らし。
これで母親から離れて気楽な生活が楽しめる、と思ったのは、大きな間違い。
サクラさんが留守中に、母親が合鍵を使って部屋にはいり、夕食をつくって彼女を待っていることがしょっちゅうなのです。
母が部屋にいると思うと、階段を上がるサクラさんの足取りはグンと重くなります。
そもそも実家の近くに部屋を借りたのが失敗だった。
母に合鍵を渡したのが失敗だった。
でも、仕方ない。
「あなたは忙しいんだから」と、不動産でこのマンションを探して契約したのも母なら、頼みもしないのに勝手に合鍵をつくったのを母なんだから・・・。
質問攻めにされる娘
机の上に置いてあった旅行チケットを見れば、「いつ誰といくの?」
その上、「ママその話きいてたっけ?行っていいって言った?」と、まるで娘の行動はすべて母親の許可が必要ではあるかのような言い方。
買い置きしてあったお菓子を見つけては、「サクラちゃん、あんなもの食べての。体に悪いでしょ。ママが捨てておいたから。」と娘を支配しないと気がすまない母親
一番の口癖は「ママの言う通りにしていればいいの!」
娘の生活をすべて把握して支配しなれけば気がすまない母親。
一見、世話好きで、過保護。単に子離れできない母親かもしれません。
でも、実は、娘の人生をとことん支配し、自分の思うままにコントロールしようとする支配者のような母親なのです。
果たせなかった夢を我が子に託す母親
母親を嫌いになる原因、次のお話は果たせなかった夢を我が子に託す
「娘の人生、乗っ取りマザー」のお話です。
マミさんがピアノをはじめたのは、4歳のとき。小中高では、いくつかのコンクールで入賞。
音大在学中には、ドイツの名門音楽学院へ留学もした華やかなキャリアの持ち主です。
そんな彼女から、思いがけない言葉が飛び出しました。
「私、本当はピアノ、嫌いなんだよね。私が頑張れば、お母さんが喜ぶから続けているだけ」
そもそもマミさんがピアノを習い始めたのは、母親の強い希望があったから。
「母も、子供の頃ピアノを習っていたんです。夢はピアニストになること。でも経済的な理由でピアノどころではなくなった。母は泣く泣く自分の夢を諦めたといいます。」
マミさんは幼い頃からこの話を母親から繰り返し聞かされていました。
「あなたにはわからないでしょ。お母さんがどんなに苦労したか。夢を諦めるのがどんなに悲しかったか。」
悲しそうに語る母親の話の最後の仕上げは、「だから、あなたに立派なピアニストになってほしいの!」でした。
「お母さんの夢を私が叶えてあげるんだ」
自分ががんばることで、大好き母に喜んでもらえる。
幼いマミさんには、それが誇らしく思えたのです。
夢を手放した娘に母親は
そうは言っても、音楽は厳しい世界。コンクールで入賞したって留学したって、上には上がいる。どんなに頑張っても私など、しょせん、並レベル。
「プロになれるのは、きらめく才能をもった一握りのピアニストだけなんです。」
結局、自宅で子供たちにピアノを教えることになったマミさんに、母親は、あからさまに冷たい態度を取るように。
いい娘、自慢の娘になりたかった。けれど、母親が望むようには生きられない。
どこかで母親を恨みつつも、一方で母を失望させてしまった罪悪感が今もマミさんを責め続けているのです。
「あなたのため」を武器にする母親
母親を嫌いになる原因、次のお話は、あなたのためを武器にする「被害者マザー」のお話です。
「父と離婚して、女手ひとつで弟と私を育ててくれた。そのことには感謝しているんです。でも・・」
ケイコさんは、現在、結婚して二児に母。家事をに子育て、仕事を毎日忙しいのですが、ふとした瞬間、たまらなく憂うつになることがあります。
母親の存在がトゲのように心にひっかかるのです。
母は70歳。ケイコさんと弟が結婚してそれぞれ独立したため、現在は田舎でひとり暮らしです。頭も体も、まだまだ元気。近所の人とカラオケに行ったり、趣味の家庭菜園などを楽しんでいるようです。
けれど、それでもやはり寂しいのか、しょっちゅうケイコさんのところへ電話をかけてきます。
電話をくれること自体が、迷惑なわけではありません。
「元気?」「〇〇ちゃん(孫)の学校はどう?」など、当たりさわりのない話題や世間話なら、ケイコさんも母の近況がわかって安心だし大歓迎。
ところが、母の電話は愚痴ばかり。
それもよそに女性をつくって家を出て行った父の悪口など、30年も昔の恨み言をネチネチと言い続けるのです。
「そんな話もう100万回聞いたわよ」、ケイコさんはこう言い返したくなるのをこらえて、ただ聞くしかありません。
一度「そんなこと、今さら蒸し返しても仕方ないでしょ」と言ったところ、「あんたは冷たい」「私がどれだけ苦しい思いをしてきたか、あなたにはわからないのね!」と、電話口で泣かれたことがあったからです。
いつまでも続く母親の無言の圧力
母の愚痴は、しだいに自分が子どもたちのためにいかに苦労したか、犠牲になったかに変わっていきます。
母はいたいけな被害者。
そして、旦那や子どもたちは、母を不幸にした加害者。
受話器の向こうから、そう責められ続けている気がするのです。
「被害者マザー」は、本当に弱者なのでしょうか?
実は、「こんなにかわいそう」という切り札をにぎって、娘を思うままに操ろうとしているだけなのかもしれません。
100点以外は許さない母親
母親を嫌いになる原因、次は100点以外は許さない「完璧主義のノーミスマザー」のお話です。
「お母さん、見て!算数のテストで98点取ったんだよ!」
ほめてほしくて、帰宅するなり真っ先に見せたテスト用紙。
けれど、母から返ってきたのは、「どうしてあと2点取れないの!」という冷たい叱責。心が一気にしぼみました。
「いつもそうでした。うちの母は100点以外は認めない。どんなに努力してもちょっとミスすれば、そのミスのほうばかり責め立てるような人なんです」
そう語るユミさんは、小学生の頃から学年でも1.2位を争う優等生。今も都内の有名大学に通っています。それなのに、「母にほめられた記憶はほとんどない」と言います。
一度もほめてくれなかった母親
ユミさんの母親は、超がつくほどの完璧主義です。
とくに家の中の掃除や片づけに関しては、潔癖症といってもいいくらい。
子どもなら普通、外遊びで靴下を砂だらけにして帰ったり、絨毯にジュースをこぼしてしまったりすることもあります。
でも彼女の家では、そんなささいな失敗も許されませんでした。
砂はダメ、こぼしちゃダメ、朝、グラスに牛乳を注ぐときも、母にジッと監視されているようで体がすくんだと言います。
自分に自信がもてない
大学受験のときの母の言葉は、「絶対国立大学に合格しなきゃだめ」でした。実は今通う都内の有名私立大学もお母さんにとっては不満なのです。
完璧主義の母には、娘の人生に少しのミスも許されないのです。
「そんな母に気にいられるためだけに生きてきた気がします」
彼女はお母さんにほめられたことがないからか、どこか自分に自信がもてません。
失敗したらどうしよう、といつも緊張してリラックスできないのです。
大学卒業を控え、今、ユミさんは自分の将来を見いだせないでいます。
過保護で心配性な母親
母親を嫌いになる原因、次は「その一言は愛?それとも束縛?」過保護で心配性な母親のお話です。
就職して一週間目の新入社員歓迎会。
思ったより気さくでやさしい上司、仕事の面白さを熱く語ってくれる先輩など、楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。
ところが、そんな盛り上がりの真っ最中に、携帯電話がブルっと震えました。
母親からのメールです。
携帯を見ると、メールの受信欄に「ママ」の文字が並んでいます。
「いったい何時だろ思っているの?」
時計を見ると9時半。しまった!門限、もう過ぎてる。
「だいたい、社会人になった娘に門限が9時って信じられますか?」
サチさんは憤慨します。
会社に入れば残業もある、上司や先輩からの断れないお誘いもある。
それにデートや合コンだってこれまでより増えるはず。門限9時では、通勤時間を考えれば、8時には帰宅の電話に乗らなければいけません。
「今どき、中学生だって部活や塾に忙しくて、そんな時間には帰れませんよね」
ささいなことでも心配する母親
サチさんは、母親からのメールを無視したといいます。
「今日こそは、母に門限制度をやめるように直談判だわ!」
けれど、家に帰ると、母は甘えたようにこう言ったそうです。
「だって、ママ、心配でぇ」
いったい何がそんなに心配なのかと聞いても、要領を得ません。
しまいには「親が娘を心配して何が悪いの!」と逆ギレする始末。
「考えてみれば、うちに母はこれまでも心配、心配と言っては、私の行動を縛ってきたんです」
くるしくなる自分が変なの?
表面的には、娘を「心配」する母。
でも果たして本当にそうなの?
「心配されて気にかけてくれているのはわかります。でも、心配、心配、と言って、実は私の自由にブレーキをかけているように思えるんです」
母の「心配」が、重い足かせのように感じてしまう。
母に「心配」に、娘を縛りつけようとする悪意を感じてしまう。
サチさんは、この頃、母親がうっとうしくてたまらないのでした。
母親との関係を見直そう
母親を嫌いになる5つのケースをご紹介してきましたがいかがでしたか。
- 娘を支配しようとする母親。
- 果たせなかった夢を我が子に託す母親。
- 「あなたのため」を武器にする母親。
- 100点以外は許さない母親。
- 過保護で心配性な母親。
いろいろな母親がいるものです。
子どもにとっての理想の母親とは、どんな人でしょうか。
人生を良い方向に導いてくれる人。
無性の愛をそそいでくれる人。
傷ついたあなたを、両腕でしっかりと抱きしめてくれる人。
あなたがつらいときには話に耳を傾け、慰めてくれる人。
でも、子どもを産んでも、それだけで理想の母になれるわけではありません。
子どもを産めば、自然に母性愛が育っていくわけでもありません。
子どものことを本当に考え、子供の成長を手助けする母親になること。
それは思う以上に、ずっと難しくて、簡単にはできないものです。
生きづらさを手放すヒントが母親との関係にある
子どもは、自己肯定感や人にかかわるスキル、コミュニケーション能力など、社会で生きていくための力を育てるプロセスにおいて、母親の影響を強く受けます。
この段階でうまくいかなくなるケースが多くみられるのです。
「どうしてこんなに生きづらいんだろう?」
そんなふうに感じることがあったら、あなたと母親との関係を、一度ゆっくり見直してみてはいかがでしょうか。
母親との関係に、今のあなたの苦しみを取り除いてくれるヒントがきっとあるはずです。
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旦那が嫌い。旦那にイライラする。旦那がむかつく。という世の妻のために。 - 旦那という生き物。

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