世の妻から「旦那が役に立たない」という声をよく耳にします。しかし本当に旦那は役に立たない生き物なのでしょうか?
教育次第で少しぐらいは使い道があるのではないですか?「もう役に立たない!むかつくだけだからもういらない!」と簡単に切り捨てるのではなく、もう一度自分の旦那を点検し十二分に活用することを考えてみませんか。
今回は会社の組織に例え、妻が家事の総管理責任者、旦那がその部下という設定で話しを進めてみましょう。
もう一度いいますが、貴女は家事の総管理責任者ですよ!旦那にこの役目を担う能力はありませんから、この役目は家事能力の高い貴女がやるしかないのです。
少しなら役に立ちます
イクメンブームが騒がれ、どこの旦那も育児・家事ができるような風潮ですが決してそんなことはありません。
イクメンなぞと呼ばれる一流の旦那はほんのごく一部で、大半の旦那が家事もろくにできない普通の旦那、その下には家事ができないだけではなく、生活費を渡さないなどの本当の「ダメ旦那」たるものも存在する世の中なのです。
しかしそんな家事もろくにできない大半の旦那は、これから永久的に役に立たない存在なのでしょうか(生活費を渡さないなどの本当のダメ旦那はここでは除外です)そんなことなないですよね。教育・育て方次第では少しは役に立つ旦那になるのです。
しかしそれには当然のことながら、育児・家事の管理責任者である妻が部下である旦那にどのように家事を任せ、モチベーションを維持してあげるのかがとても重要になるのです。
同じレベルを求めてはいけない
部下である旦那は管理者である貴女と同レベルの家事なんてできません。ここで「なぜできないんだ!できるようになるまで努力しろ!」という考えをする貴女!まずはこの考えは改める必要があります。
できないものはできないんです。そこに理由なんてありません。難しいことは考えずに「旦那は家事ができない生き物」として認識することです。ただの部下なんです。
しかし管理者である妻の多くに見られるのは、自分と同じようなレベルの高い家事を部下に求める傾向があるということです。これでは部下の家事レベルは一向によくなるはずもありません。
レベルがあがるどころか、やってもダメ出しをされる現状に「もう。あなたの下ではやってられません」と上司のいうことに聞く耳を持たなくなってしまうでしょう。
貴女も入社早々、仕事で一緒に働いたお局さんや性格のきつい女性先輩からこう言われたことありませんか?
「そんなこともできないのね」
「へぇ~。そんなことも知らないんだ」
こんなこと言われて仕事へのモチベーションを保つことができますか?そんなこと言われたら仕事もやる気がなくなりますよね。
旦那という部下もそれと一緒です。やったことにいきなりダメだし。これが一番だめです。旦那という生き物はそんなこと言われるぐらいなら「やらない」という選択肢をすぐに選択します。
「ダメだしされるならやらない方がまし」
「グチグチ言われるならやらなくても一緒」
そしてそのまま家事をやらないことが常習化し、会社を辞めることになります。
マネージメントする
管理者である貴女は、役に立たない部下を少しでも役に立つ人材にしたいのなら、職場である家庭内の雰囲気作りや部下を上手に使うことに力を注ぐ必要があります。
妻はプレイヤーとして自分で家事をすれば一流ですが、旦那を含めたマネージメント力を問われると、「役に立たない」と言い切り、その人材を活用しきれていないのも事実なのです。
100%をすぐに求めてはいけません。50%も求めすぎです。最初は30%ぐらいで満足することです。少しずつレベルを引き上げていきましょう。
旦那という部下は「家事が苦手」これを頭にインプットしましょう。
部下の4つのタイプ
旦那という部下を分類しますと大きく分けて4つに分類できます。
第一タイプ
家事能力・やる気ともに十分に備わっています。妻にとって理想的な旦那です。まかせてもそつなく業務をこなし部下の働きに貴女は大満足です。しかしこんな人材は少数です。
第二タイプ
能力はやや不十分ながらやる気はある部下です。新婚で新入社員の部下や比較的年齢の若い部下がこれに当たります。
能力は経験を積み、チャンスを多く与えることによって第一のタイプになれる可能性もあり、将来期待できる旦那でもあります。焦らずに育てましょう。ここで慌てないことです。
ここで慌てて高いレベルの業務を求めると、やる気を失い年齢を重ねるにつれ次に記述する第四のタイプになってしまいます。
第三タイプ
能力はそれなりにあるのだが、やる気を発揮していない不完全燃焼型部下です。このタイプは、ときとして上司である貴女に噛みつき不平不満分子として家庭のムードを低下させる病原体になる可能性があります。
このタイプは上司の手腕の見せ所です。能力はあるはずなのに、過去により高いレベルの業務の質を求められ、それができずに腐ってしまっているのです。
第四タイプ
能力、やる気ともに無し、スクラップ旦那です。これについては説明するまでもありません。上司が根気を入れ教育を施す考えもありますが、如何せん能力もないので時間をかけても開花する可能性が低い人材なのです。思いきって、こんなタイプの人材は「本当に役に立たない」と切り捨てるのも一つの考えです。
求めるだけイライラしてむかつくだけです。
出来ることをさせる
家事全般の管理者である妻は部下を使って一緒に家事をする以上、部下を使う前に、まずは部下がどのような人材かを見極めることが大切です。
経営の神様と言われた松下幸之助は「人材のかなめは、適材適所にある」と言っていたそうです。管理者の妻はまずは部下の長所・短所を見極め、活かして使うために、旦那という部下が何ができるかを把握しましょう。
- 雑だけど掃除ならできる部下
- 盛り付けのセンスはないけど料理ならできる部下
- 窓なら拭ける部下
- 洗濯物を畳むことならできる部下
業務の出来が悪くてイライラしないために、貴女があまり高いレベルを求めない業務をやらせましょう。
洗濯物を汚く干されるのが嫌なら、洗濯後の服を畳んでしまう業務、掃除が雑な部下には多少雑でも許させるベランダの掃除を任せるなど、高いレベルを求めない業務をさせましょう。
とりあえず家事をやるという習慣をつけさせることです。最初は徹底的にほめることです。ほめてほめてほめまくりましょう。
家事を完璧にこなせる「できる旦那」を育てるのは簡単なことではありません。しかしこの難しいことをやり遂げることが、貴女の管理責任者としての務めなのです。
適材適所が大切
旦那という生き物は基本的に家事全般が得意ではありません。今の若い20代世代なら小さいころから家事をやることを教えられながら育った可能性もあります。
しかし特に40代以上の旦那は「男性は家事をしなくてもいい」という風潮で育ってきています。そんな旦那に100%の出来を求めるのは酷というものです。
旦那は家事をしたことがない新入社員
こういう気持ちを持って旦那の教育に努めた方がいいでしょう。しかもその部下は気に食わないことがあるとすぐに会社を辞めてしまう人材です。部下を上手に使えるかどうかは管理者の腕の見せ所なのです。
何でもできるスーパー旦那なんて世の中に一部しかいません。
その旦那の個性に合わせて適材適所で家事を振り分けましょう。
ほめることがやはり重要!
最後にまとめますと、役に立たない旦那を少しでも役に立つ人材にするためには、
- 旦那は家事が苦手だということ認識する
- プライドだけは高いのですぐにダメだししない
- 完璧を求めない
- できることをさせる
こういったところが重要になります。そして最後に一番重要なことはやはりこれです。
家事という業務をやった旦那は、徹底的にほめること、ほめてほめてほめまくること!
これでもかってぐらいほめること!!
自分が同じ旦那だから分かります。旦那とは単純な生き物なのでほめられると「よーし!また次もやるかー!」となるのです。
言いたいことがある場合は過剰にほめてから、最後に「もうちょっとこうだったらもっとよかった」と付け足しましょう。
この行為を面倒くさいと思わないことです。もともと役にたたない人材に100%のことを求めるのは止めましょう。
30%でもいいという気持ちで活用しましょう。猫の手でも借りる精神で業務を与えるのです。
その旦那ごとで能力の違いはあれど、その旦那を上手く使うことができるかどうかは貴女の腕次第なのです。頑張って教育しましょうね。