
母親が嫌い、母親とうまくいかない、その原因はどこにあるのでしょうか?
昔は頼りがいがあってやさしくて、ちょっぴり怖いけど正しい人だった。
何歳になっても、子どもにとって母親は特別な存在です。ところが、そんな母親が嫌い!という娘が急増しています。
母親の「やさしさ」は、束縛だった?
母親の「正しさ」は、押しつけだった?
今回は、娘が母親を嫌いになるケースをご紹介しながら、母娘関係が人生に与える影響を探っていきます。
母親との関係を見つめ直す具体的な方法とは、次のような内容です。
- 小さいころに母親にしてもらいたかったことに気付く
- 母親からもらった「どうせ」という感情を捨てる
- 母親を許すことは「損」を受け入れること
- 母親をちゃんと責める
- 毒母に対しては毒子になる
- 母親が嫌いな感情をとりあえず書き出す
母親を嫌いになる5つのケースをご紹介した後に、詳しくお話していきます。
母親との関係に悩まれている方は、ぜひ最後まで読み進めてみてくださいね。とても参考になると思いますよ!
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※リンク先の紹介記事は「旦那との関係」に悩む方向けの記事構成となっていますが、母親との関係に悩む方は「旦那」を「母親」に置き換えて読み進めてみてください。
目次
母親を嫌いになる5つの原因とその実体験エピソード

「実は、母親が苦手なんです」
「母の目が気になって、何をしていても母の顔色をうかがってしまいます」
「自分に自信がもてないのは、あの母のせい?」
積もり積もった母親に対する恨みつらみ、愛と憎しみ、奇妙な罪悪感、彼女たちの悩みの根っこに、母親との関係が深く影を落としているのです。
ここからは、娘が母親を嫌いになる5つのケースをご紹介していきます。
あなたの母親と比較しながら読み進めてみてください。
娘の人生をとことんコントロールする母親

母親を嫌いになる原因、最初のお話は、娘の人生をとことんコントロールする「支配者マザー」のお話です。
仕事が終わって、ひとり暮らしのマンションに辿り着くつくと、いったん立ち止まって、下から自分の部屋を見上げるのが、サクラさんの習慣です。
ああ、今日もまた電気がついてる。
2年前に思い切ってはじめたひとり暮らし。
これで母親から離れて気楽な生活が楽しめる、と思ったのは、大きな間違い。
サクラさんが留守中に、母親が合鍵を使って部屋にはいり、夕食をつくって彼女を待っていることがしょっちゅうなのです。
母が部屋にいると思うと、階段を上がるサクラさんの足取りはグンと重くなります。
そもそも実家の近くに部屋を借りたのが失敗だった。
母に合鍵を渡したのが失敗だった。
でも、仕方ない。
「あなたは忙しいんだから」と、不動産でこのマンションを探して契約したのも母なら、頼みもしないのに勝手に合鍵をつくったのも母なんだから・・・。
質問攻めにされる娘
机の上に置いてあった旅行チケットを見れば、「いつ誰といくの?」
その上、「ママその話きいてたっけ?行っていいって言った?」と、まるで娘の行動はすべて母親の許可が必要であるかのような言い方。
買い置きしてあったお菓子を見つけては、「サクラちゃん、あんなもの食べてるの。体に悪いでしょ。ママが捨てておいたから。」と娘を支配しないと気がすまない母親
一番の口癖は「ママの言う通りにしていればいいの!」
娘の生活をすべて把握して支配しなれけば気がすまない母親。
一見、世話好きで、過保護。単に子離れできない母親かもしれません。
でも、実は、娘の人生をとことん支配し、自分の思うままにコントロールしようとする支配者のような母親なのです。
続きはこちらへ>>母親の束縛が嫌い人に伝えたい。そんな母親とうまくやっていくための方法とは?
果たせなかった夢を我が子に託す母親

母親を嫌いになる原因、次のお話は果たせなかった夢を我が子に託す
「娘の人生、乗っ取りマザー」のお話です。
マミさんがピアノをはじめたのは、4歳のとき。小中高では、いくつかのコンクールで入賞。
音大在学中には、ドイツの名門音楽学院へ留学もした華やかなキャリアの持ち主です。
そんな彼女から、思いがけない言葉が飛び出しました。
「私、本当はピアノ、嫌いなんだよね。私が頑張れば、お母さんが喜ぶから続けているだけ」
そもそもマミさんがピアノを習い始めたのは、母親の強い希望があったから。
「母も、子供の頃ピアノを習っていたんです。夢はピアニストになること。でも経済的な理由でピアノどころではなくなった。母は泣く泣く自分の夢を諦めたといいます。」
マミさんは幼い頃からこの話を母親から繰り返し聞かされていました。
「あなたにはわからないでしょ。お母さんがどんなに苦労したか。夢を諦めるのがどんなに悲しかったか。」
悲しそうに語る母親の話の最後の仕上げは、「だから、あなたに立派なピアニストになってほしいの!」でした。
「お母さんの夢を私が叶えてあげるんだ」
自分ががんばることで、大好き母に喜んでもらえる。
幼いマミさんには、それが誇らしく思えたのです。
夢を手放した娘に母親は
そうは言っても、音楽は厳しい世界。コンクールで入賞したって留学したって、上には上がいる。どんなに頑張っても私など、しょせん、並レベル。
「プロになれるのは、きらめく才能をもった一握りのピアニストだけなんです。」
結局、自宅で子供たちにピアノを教えることになったマミさんに、母親は、あからさまに冷たい態度を取るように。
いい娘、自慢の娘になりたかった。けれど、母親が望むようには生きられない。
どこかで母親を恨みつつも、一方で母を失望させてしまった罪悪感が今もマミさんを責め続けているのです。
「あなたのため」を武器にする母親

母親を嫌いになる原因、次のお話は、あなたのためを武器にする「被害者マザー」のお話です。
「父と離婚して、女手ひとつで弟と私を育ててくれた。そのことには感謝しているんです。でも・・」
ケイコさんは、現在、結婚して二児の母。家事に子育て、仕事にと毎日忙しいのですが、ふとした瞬間、たまらなく憂うつになることがあります。
母親の存在がトゲのように心にひっかかるのです。
母は70歳。ケイコさんと弟が結婚してそれぞれ独立したため、現在は田舎でひとり暮らしです。頭も体も、まだまだ元気。近所の人とカラオケに行ったり、趣味の家庭菜園などを楽しんでいるようです。
けれど、それでもやはり寂しいのか、しょっちゅうケイコさんのところへ電話をかけてきます。
電話をくれること自体が、迷惑なわけではありません。
「元気?」「〇〇ちゃん(孫)の学校はどう?」など、当たりさわりのない話題や世間話なら、ケイコさんも母の近況がわかって安心だし大歓迎。
ところが、母の電話は愚痴ばかり。
それもよそに女性をつくって家を出て行った父の悪口など、30年も昔の恨み言をネチネチと言い続けるのです。
「そんな話もう100万回聞いたわよ」、ケイコさんはこう言い返したくなるのをこらえて、ただ聞くしかありません。
一度「そんなこと、今さら蒸し返しても仕方ないでしょ」と言ったところ、「あんたは冷たい」「私がどれだけ苦しい思いをしてきたか、あなたにはわからないのね!」と、電話口で泣かれたことがあったからです。
いつまでも続く母親の無言の圧力
母の愚痴は、しだいに自分が子どもたちのためにいかに苦労したか、犠牲になったかに変わっていきます。
母はいたいけな被害者。
そして、旦那や子どもたちは、母を不幸にした加害者。
受話器の向こうから、そう責められ続けている気がするのです。
「被害者マザー」は、本当に弱者なのでしょうか?
実は、「こんなにかわいそう」という切り札をにぎって、娘を思うままに操ろうとしているだけなのかもしれません。
完璧主義の母親

母親を嫌いになる原因、次は100点以外は許さない「完璧主義のノーミスマザー」のお話です。
「お母さん、見て!算数のテストで98点取ったんだよ!」
ほめてほしくて、帰宅するなり真っ先に見せたテスト用紙。
けれど、母から返ってきたのは、「どうしてあと2点取れないの!」という冷たい叱責。心が一気にしぼみました。
「いつもそうでした。うちの母は100点以外は認めない。どんなに努力してもちょっとミスすれば、そのミスのほうばかり責め立てるような人なんです」
そう語るユミさんは、小学生の頃から学年でも1.2位を争う優等生。今も都内の有名大学に通っています。それなのに、「母にほめられた記憶はほとんどない」と言います。
一度もほめてくれなかった母親
ユミさんの母親は、超がつくほどの完璧主義です。
とくに家の中の掃除や片づけに関しては、潔癖症といってもいいくらい。
子どもなら普通、外遊びで靴下を砂だらけにして帰ったり、絨毯にジュースをこぼしてしまったりすることもあります。
でも彼女の家では、そんなささいな失敗も許されませんでした。
砂はダメ、こぼしちゃダメ、朝、グラスに牛乳を注ぐときも、母にジッと監視されているようで体がすくんだと言います。
自分に自信がもてない
大学受験のときの母の言葉は、「絶対国立大学に合格しなきゃだめ」でした。実は今通う都内の有名私立大学もお母さんにとっては不満なのです。
完璧主義の母には、娘の人生に少しのミスも許されないのです。
「そんな母に気にいられるためだけに生きてきた気がします」
彼女はお母さんにほめられたことがないからか、どこか自分に自信がもてません。
失敗したらどうしよう、といつも緊張してリラックスできないのです。
大学卒業を控え、今、ユミさんは自分の将来を見いだせないでいます。
完璧主義の母親の呪縛から逃れるために

完璧主義の母親にはどんな特徴があるのか?またそんな母親も持つ女性が、その呪縛から逃れるための方法とは?
完璧主義の母親に育てられた女性の方は、自尊心が低い傾向にあります。
自尊心とは「自分が自分をどう評価しているか」ということ。
別記事では、完璧主義の母親との関係に悩む方向けに、その気持ちを少しでも軽くする具体的な考え方をご紹介しています。
続きはこちら>>完璧主義の母親の特徴とは!?その呪縛から逃れるためには「ここ!」に注意しよう!
過保護で心配性な母親

母親を嫌いになる原因、次は「その一言は愛?それとも束縛?」過保護で心配性な母親のお話です。
就職して一週間目の新入社員歓迎会。
思ったより気さくでやさしい上司、仕事の面白さを熱く語ってくれる先輩など、楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。
ところが、そんな盛り上がりの真っ最中に、携帯電話がブルっと震えました。
母親からのメールです。
携帯を見ると、メールの受信欄に「ママ」の文字が並んでいます。
「いったい何時だろ思っているの?」
時計を見ると9時半。しまった!門限、もう過ぎてる。
「だいたい、社会人になった娘に門限が9時って信じられますか?」
サチさんは憤慨します。
会社に入れば残業もある、上司や先輩からの断れないお誘いもある。
それにデートや合コンだってこれまでより増えるはず。門限9時では、通勤時間を考えれば、8時には帰宅の電車に乗らなければいけません。
「今どき、中学生だって部活や塾に忙しくて、そんな時間には帰れませんよね」
ささいなことでも心配する母親
サチさんは、母親からのメールを無視したといいます。
「今日こそは、母に門限制度をやめるように直談判だわ!」
けれど、家に帰ると、母は甘えたようにこう言ったそうです。
「だって、ママ、心配でぇ」
いったい何がそんなに心配なのかと聞いても、要領を得ません。
しまいには「親が娘を心配して何が悪いの!」と逆ギレする始末。
「考えてみれば、うちに母はこれまでも心配、心配と言っては、私の行動を縛ってきたんです」
くるしくなる自分が変なの?
表面的には、娘を「心配」する母。
でも果たして本当にそうなの?
「心配されて気にかけてくれているのはわかります。でも、心配、心配、と言って、実は私の自由にブレーキをかけているように思えるんです」
母の「心配」が、重い足かせのように感じてしまう。
母の「心配」に、娘を縛りつけようとする悪意を感じてしまう。
サチさんは、この頃、母親がうっとうしくてたまらないのでした。
「過干渉・過保護な母親」とうまくやっていくために

もしあなたの母親が過干渉・過保護で、あなた自身も世間から孤立していることに悩んでいるなら、他人との付き合い方を変えて、心の支えになるような人間関係を築くように努力していく必要があります。
はじめはうまくいかないでしょうし、怖いと感じるかもしれません。しかし、人生に他人を招きいれて、自分の心の声に正直になって発言したり行動したりすれば、しだいに勇気がわいてくるはずです。
過干渉・過保護な母親との関係に悩む方は、こちらから続きをご覧ください。
続きはこちら>>過干渉・過保護な母親に育てられた娘は「自我」が育たない。うまくやっていくためにはどうすれば?
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母親とうまくいかない娘。その関係を見つめ直す具体的な方法
母親とうまくいかない娘。
そんな関係に思い悩んでる人って結構多いもの。
血はつながっていても、いや、つながっているからこそ難しい面もあるのかもしれません。
母親も娘もそれぞれ別の人間で、価値観もバラバラなのに、なぜか「母親の言う事を守らないと」と思ったりしますよね。
ここでは、母親とうまくいかない娘の方にその関係を見直すためのヒントを集めてみましたので、母親が嫌いで仕方ない方は、ぜひ参考にしてください。
小さいころに母親にしてもらいたかったことに気付こう

母親とうまくいかない関係を見直すヒントとしてまずあげたいのは、あなたが小さいころに感じた「本当は母親にしてほしかった」に気づくことです。
どういうことか説明していきますね。
跡取り長男の下に生まれた妹・N子さんのお話です。N子さんは小さいころ、勉強をがんばるとお兄さんと同じように褒めてもらえましたが、中学生になったことから変化します。
お兄さんは「跡取りだから」と勉強ができるほど褒めてくれましたが、妹のN子さんは、なかなか褒めてもらえません。N子さんは、勉強は頑張っても認めてもらえないようで悲しい思いをいだきます。
大学受験のときも、兄さんには母親は全力をあげてサポートします。その風景をみてN子さんは、「なんでお兄ちゃんばかり」という思いがつのります。
そんな思いを抱えたまま生活していると、朝、遅刻しそうでバタバタしているときに「なんでもっと余裕をもって行動できないの」と母親から注意されると、それだけでムカッときます。
「がんばっても褒めてくれないのに、こういうときだけうるさく言わないで!」
と、思ってしまったりするのです。
だからつい反抗して、母親と喧嘩になってしまうのです。
つまり、このN子さんの言動の裏にある本音は、「私のことを見て。がんばったことをちゃんと見て。褒めて」だったりするんです。
そして、この子供や思春期のときの本音「本当は母親に褒めてほしかった」を、大人になってからも実は引きずったりするのです。
実際に、このN子さんは大人になった今でも母親とは喧嘩ばかり。
母親に、ただ、がんばったことを認めてほしかった、ただ、それだけ。でも、それがかなえられなくて、すねて反発してしまう。
このように、大人になってからの母子関係にも、小さいことの「本当は~してほしかった」が関係したりするんです。
小さいことに「本当は母親に褒めてほしかった」「本当は優しくしてほしかった」「本当は一緒にいて欲しかった」みたいな出来事があって、それを大人になってからも強く持ち続けてしまうのです。
そして、それが満たされないことでの母親への不満、喧嘩につながってしまったりするんです。
さて、あなたの「本当はお母さんに~してほしかった」は何でしょうか?
このことをゆっくり見つめ直してみるだけでも、母親との関係を改善するヒントが隠されています。
「どうせ」はすねている自分に気づくヒント

母親とうまくいかない関係と見つめ直す次のヒントは「どうせ」です。
母親とつい喧嘩になるのは、小さいころの母親に対する「本当は~してほしかった」という思いを引きずっているから、というお話をさせていただきました。
この「本当は~してほしかった」という思いに気づくことが、「母親と傷つけ合わない関係をつくる」のに大切になってきたりするのです。
で、この思いに気づくとき、キーワードとなる言葉があります。それが「どうせ」です。
母親と喧嘩したとき、母親に対して大きな不満がつのったとき、こんな言葉が浮かんできたりしませんか。
「どうせ私は褒めてもらえない」
「どうせ僕は信頼されていない」
「どうせ私はできる子じゃない」
「どうせ私はかわいくない」
「どうせ私はつまらない」
この「どうせ」は、母親に対して「本当は~してほしかった」のに、「してもらえなかった」経験が重なったときに生まれたりするのです。
人は、「してほしい」と期待しても、その期待を裏切られると傷つきます。悲しい思いをします。
その経験が重なると、傷つくのが嫌だから、できるだけ悲しい思いをしたくないから、自分を守るために「期待しない」「あきらめる」を覚えるのです。
「どうせ~してもらえない」とすねるのです。
そう思っていれば、「してもらえなかったとき」に悲しい思いをしなくてもすむ、深く傷つかなくてもすみますから。で、「どうせ~してもらえない」を前提として母親とコミュニケーションを取るようになってしまいます。
あなたが自分のことを「できない人間」「かわいくない人間」「つまらない人間」なんてキャラ、性格だと思ってしまうようになるのは、こういう理由なのです。
母親と喧嘩したときに「どうせ」って言葉が浮かんだら、ちょっと考えてみてください。
あなたが傷つかないためにつくった「あきらめ」だったり、「すね」だったり、あるいは「バリア」がどんなものなのかを。そこにも母親との関係を見つめ直すヒントが隠されていますよ。
母親から勝手にもらった「どうせ」を捨てよう

さて、あなたは傷つきたくないためにつくってしまった「どうせ~してもらえない」「どうせ~のはずだ」という自分のキャラ、性格って、意外と小さいころの単純な出来事から生まれてしまうことも多いのです。
親って、何気なくきょうだいや近所の子や、自分の子供時代と比べて、愚痴や文句を言うってことありませんか。
「なんで、お姉ちゃんと違って、言う事聞いておとなしくできないかしら」とか、「〇〇ちゃんとみたいに、きちんと女の子らしくふるまいなさい」とか「わたしが小さい頃はもっとちゃんと勉強してたのに」なんて。
そう、意外に親って何気なく愚痴を言ったり、ぼやいたりします。
親にとってはもちろん、何気なく口にする一言です。親も人間ですから、育児に悩んで、困って、つい「どうしてお姉ちゃんのときと違うんだろう」なんて、思ったことを素直に声に出しただけだったりするんです。
でもね、言われた子供のほうは、当たり前ですがそんなことにはきづかない。
だから、子供本人にとっては、深く刺さって残った一言になったりするんです。
最初は、何気ない愚痴や、不安ゆえの「ぼやき」みたいなのに、です。
子供ってね、親が好きだから、つい、「一言」に敏感になったりするんです。
で、勝手に傷ついて、勝手に自分を守って「どうせ」をつくってしまったりするんです。
でも、大人になってからも「どうせ」という思いを引きずっていることで母親との関係がこじれているのなら、もういっそうそんな「どうせ」は捨ててしまいませんか。
どうせ、母親の何気ない一言がきっかけなんですから。
怒りっぽいのは我慢のしすぎ

仕事でイライラしたり、旦那さんにあたったり、そんな機会が増えたりしていませんか?
こういうときは「怒りっぽいのはダメだ」とか「成長していない」なんて、落ち込んだり責めたりするのはちょっと違います。では「怒りっぽくなった」のでも、「成長していない」のでもないのだとしたら、なんなんでしょうか。
理由は簡単です。
「我慢の限界なんです」
昔は「できていた」んではなく、量が少ないから「我慢できていた」んです。コップの水があふれるように「我慢の限界」がきただけ。
で、何の「我慢の限界」かというと、母親に対しての我慢だったりするのです。仕事や旦那に対してではなく。
母親に対してずっと本音を言えずに、ものわかりのいいふりをして、本音を押し殺して、そのクセが大人になってからも抜けなくて。母親だけではなく母親以外の人にも本音がうまくいえなくなって。
そんな状況が続いて「言いたい本音」がたまりにたまってしまったんです。
我慢に我慢を重ねてしまったんです。
つまり、幼少期にできた「どうせ」「はずだ」という思いが、大人になってからの仕事や旦那との関係を通じて、あふれ出してしまっただけだったりするのです。
母親に対して抱いていた「本当は~してほしかった」という満たされない思いがあるせいで、仕事がいやになったり、旦那にイライラしてしまったりするのです。
たとえば、母親に対して、「本当はがんばったことを褒めてほしかった」のに満たされない場合、「どうせ褒めてもらえない」という思いを母親だけでなく、仕事や旦那との関係にももってしまいます。
そして「褒めて欲しいけど、ほめてもらえない」という我慢に我慢を重ねます。
で、その我慢が限界を超えると、がんばったことを褒めてもらっている同僚を見るだけでイライラしたり、褒めてくれない旦那に対して、「私だけがんばっていて、あなたはずるい!」なんて怒ってしまったりするのです。
幼少期との母親との関係でできた「どうせがんばっても褒めてくれない」が、大人になって仕事や夫婦関係にも影響が出てしまっているわけです。
母親に対してずっと本音を言えずに、物わかりのいいふりをして、本音を押し殺してしまった。そんな状況が続いて、「言いたい本音」がたまりにたまってしまった。
我慢に我慢を重ねてしまった。
だから、水があふれるように「我慢の限界」がきてしまった。なら、「我慢をやめる」んです。
母親に対して、本音を言う。
娘だからって物分かりのいいふりをしない。
「本当は~してほしかった」と勇気を出して伝えてみる。
母親がわかってくるかどうかはわかりません。
でも、我慢はやめる。伝える。
それが大事なのです。
でも、ちょっぴり怖いですよね。
逆ギレされることもありますから。
でも、出してしまうんです。
母親が嫌いでもいい、腹が立ってもいいんだよ

母親ってけっこう心配性です。
「いくつになっても親は親」という言葉もあるとおり、70代、80代になっても、子供の心配をしたりします。親にとっては、「心配=愛情」の面もあるので、それはそれでしかたないことでもあります。
とはいえ、「心配」が行き過ぎて、過干渉になってしまう母親も、時にはいます。
成人して別の人生を歩んでいる子供に対しても、「~しなさい」「~しちゃだめ」と小さい頃と同じように口出ししてしまう母親も結構います。
そうすると大人になった子供の方は、ムッとしたりします。
自分の考えと違えば、余計に腹が立ったりします。ついつい親子喧嘩になってしまって、「私には私の人生があるの!」ってなったりします。
でも、こういうとき、腹が立つときは、ちゃんと腹が立っていいわけです。
そこで「腹が立っている自分は、なんて小さい人間なんだ」「もういい歳した大人なのに、こんな子供みたいなことで」なんて我慢して怒りを止めてしまうと、またたまってしまうから。
腹が立ったときは「もう!腹立つ!」と言って、怒っていい。母親を責めたかったら、責めてもいい。
でも、腹が立ってもいいし、母親を責めてもいいけど「自分の本音」を忘れないでいてほしいとも思うのです。
「私には私の人生があるの」という言葉の裏には、「私のことも一人の大人として尊重して応援してほしい」という気持ちがあったりするんです。
その気持ちがあることさえ忘れなければ、一時は母親を傷つけてしまうことはしようがないけど、「傷つけ合う」までいくことは避けやすくなるのではないでしょうか。
母親を「許す」とは「損」することです

母子関係がこじれると、愛情が深いゆえに、逆に「許せない!」という思いを強くもってしまうことがあります。
さて、この「許せない!」から、どうしたら開放されるのでしょうか。
一つのキーワードは「損」という言葉にあります。
「許す」って、結局は「損」するんです。
母親って、オギャーって何もできない無力な赤ん坊で生まれたときに、自分を守ってくれる存在、庇護者です。
「いちばん自分に与えてくれるはずの人」「いちばん自分の尊厳を守ってくれるはずの人」です。
本来なら、自分の心や身体の安全をくれるはずの存在、愛情をもらえるはずだった存在です。そして、自分の行為や優しい気持ちを受け取ってもらえるはずの存在でもあります。
だから、母子関係がうまくいかないってことは、自分の心や身体の安全を奪われたって思います。愛情をもらえなかったって感じます。
自分の好意や優しい気持ちを受け取ってもらえなかったって悲しくなります。
そういったものを「奪われた」「もらえなかった」。なのに、いまだに謝ってもくれない。もしかしたら「謝ってもらえたら」少しは気持ちが違うのかもしれない。
でも、それすらもしてもらえない。だから、ものすごく損した気分です。
これが母親に対して「許せない」の正体ではないかなと思ったのです。
だから「損してもいい」と許すと、母子関係がほどけるのではないかと思うのです。
「もう、奪われたものはしようがない」「もう、もらえなかったものはしようがない」と「損」を受け入れる。
「欲しかったけど、もう過去には戻れない」と「損」を受け入れる。
こんなことが大切かな、と思うのです。
でも、「損」を受け入れるのってなかなか難しい。「許す」のは、しんどいことです。
とても悔しい、負ける、とても許せない。
それでも許す。できなくても、やってみる、と覚悟する。
あなたにひどいことをした母親は、きっとあなたにとっては「犯罪者」のような存在です。それを「許す」とは、「無罪放免」にして釈放するということです。
これほどの「損」はないでしょう。
でも、その犯罪者が死刑になったとしても、奪われたもの、損したものは返ってきません。返って、こないのです。
なのに「犯罪者を許せない」でいると、その人を「見張り続ける人生」になってしまいます。
犯罪者を見張り続けていると、あなた自身が自由になれない。だって、ずっと見張っていないといけないのですから。
そんなときは、思い切って、勇気をふりしぼって、
「あ~~~!損してやる~~!」
で、終わり。
にしてみません、というご提案でした。
やるかどうかは、勇気をふりしぼるかどうかは、最後はあなた次第ですけどね。
娘の立場から母親をちゃんと責めてあげよう

以前ある女性が失敗してしまったときのことです。僕から見ればとるに足りない失敗でしたが、彼女は泣くほどの心の痛みを感じていたようです。
そんなとき、たいていの人は「そんなことはないよ」「大丈夫だよ」「あなたは悪くないよ」と言います。
すると、本人は「私が悪いんです!」と自分を責めてしまいます。優しい言葉をかけてくれるほど、慰めてくれるほど、自分を責めてしまうのです。
どうしてでしょうか。
「自分が何かをやらかしてしまった」なのに、「誰も、私を責めてくれない」
それどころか、「あなたは悪くないんだよって私を許してくれる」
ってこういうとき、人は、責められるはずのことなのに誰も責めてくれないと、「自分で自分を責める」のです。
誰も責めてくれないから自分で責めるしかない。
こういう状況になると、なかなか自分を許せないもんです。
だから、こんなとき、僕はこう言います。
「そうだよ~あなたが悪いよ~」「あなたのせいでみんな迷惑しているよ~」って。
そう「ちゃんと責めてあげる」のです。
ちゃんと責めてあげることで、相手も「自分で自分を許せる」ようになったりするのです。
これは、「母親と傷つけ合わない関係をつくる」ときにも大事にしてほしいことだったりするんです。
たとえば、母親に「本当は~してほしかった」とちゃんと伝えたとき、「我慢の限界だよ!」って本気で怒ったとき、母親が「私が悪かった。ごめんね」「許してね」と言ってくることがあります。
そんなとき、娘の立場からちゃんと怒ってあげる、簡単に許さない、ちゃんと責めてあげる、ということも大切なときがあるのです。
「私悲しかったんだから「「私、とっても辛かったんだから」って怒る、責める。
そのあとにちゃんと、許してあげる。
このワンセットでやっと「終わる」のです。
毒親に対しては、毒子になればいい

最近「毒親」「毒母」に悩んでいる方がたくさんいます。
そんな中には、ここまで僕が言ってきたような母親との関係の見直し方は、頭では納得しているけど、心がついていかないようです。
母親との関係に悩まれているある方は、次のようにおっしゃっていました。
「人の幸せの根源はどこまでいっても家庭であり、親だと思います。
日本では親を大切にするのが当たり前な風潮があり、親を悪く言うこと自体が否定されがちです。それがゆえに苦しんでいる人がとても多いと思います」
これに対する僕の見解は、、、見解なんてたいそうなものではありません。
一言で終わりにします。
「毒子になってください」
ただ、それだけです。
「毒母」で悩んでいる人。
「そんな母親でも、母親だから愛さないと」とか思っていませんか?
「そんな母親に、今からでも愛してほしい」と思っていませんか?
「そんな母親だからこそ、私を愛せなかった罪を感じてほしい」とか思っていませんか?
こうした「思い」が「執念」になってしまっているんです。で、大人になった今でも母親を「見張り」続けているんです。
そして、そこに大量のエネルギーをつぎ込んでしまっている。エネルギーをつぎ込むからどんどん大きくなる。
もう、他人の目や世間体を気にして母親を大事にしたり、母親に「昔されたひどいことに対する罪悪感をもたせよう」などと努力したりする暇があったら、親不幸な毒子になりなさいってこと。
つまり「毒子」=「自分の幸せだけを考えて生きてください」ってことなんです。
自分の幸せだけ考えているなら、毒母のことを考えたり、語っている暇なんてないんですよ。
毒母を放っておいて、親不孝になる。勝手に幸せになる。
これが「母親を許す」ことでもあり、子供にとっての「最大の損」だと思います。
毒母に苦しんだ人は、時にこういう発言をしたりします。
「あなたには、私がどんな目に遭ったのか、あの人がどんなにひどい人なのか、わからないのでしょう」
はい、たしかに僕はわかりません。
でもね。それをいくら僕に語っても何一つ幸せにはなれないんですよ。
母親が嫌いな感情をとにかく書き出そう

母親と言い争ったり、喧嘩したりするのは、「本当は~してほしかった」がかなえられないためだとお話してきました。
さらにこじらせて「~はずだ」の「すね」や「決めつけ」があると、母親だけではなく、他の人間関係もうまくいかなくなることがあるとお伝えしてきました。
でも、こうしたことは頭では理解したとしても、いざ、自分のことになると、わからなくなるってことも、よくあることです。
「私は、本当は母親にどうしてほしかったんだろう?」
「私が思いこんでしまった、はずだ、ってなんだろう?」
って、考えてみてもイマイチわからなくなったりします。
そういうときに、どうしたらいいかというと、やっぱり「書く」のが一番いいんです。
「腹が立つ!」「あの母親はなんでわかってくれないんだ!」と頭の中だけでぐるぐる考えていたら、脳みそが、もうバターみたいに溶けてしまったりします。
何か腹が立ったとき、不安でたまらなくなったときには、ぐるぐる考えていることを、とりあえず「書く」。
意味不明でもいい、単語だけでもいい、もちろんきれいな字でなんか書かなくてもいいから、とにかく「書く」んです。
自分の母親に対する思いを外にいったん出してしまうんです。
そして、やっぱり「書く」と、意外な自分の姿に気づけたりするんですよね。
自分で書いたものを、あとで見直すと、母親との関係を客観的に眺めることができます。感情が収まってから書いたものを見ると、ちょっと冷静な目で自分を見ることができるんです。
「書く」という行為は、単純に自分の中からぐるぐる渦巻いていた悪いものが外に出ていく効果もあるから、おすすめですよ。
母親に「もう嫌い!」ってぐるぐるした思いを抱いたら、書く。
ぜひ、やってみてくださいね。
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母親とうまくいかない関係を見直そう

母親を嫌いになる5つのケースと、母親との関係を見つめ直す具体的な方法をご紹介してきましたがいかがでしたか。
- 娘を支配しようとする母親。
- 果たせなかった夢を我が子に託す母親。
- 「あなたのため」を武器にする母親。
- 100点以外は許さない母親。
- 過保護で心配性な母親。
- 小さいころに母親にしてもらいたかったことに気付こう
- 母親からもらった「どうせ」という感情を捨てよう
- 母親を許すことは「損」を受け入れること
- 母親をちゃんと責めてあげよう
- 毒母に対しては毒子になろう
- 母親が嫌いな感情をとりあえず書き出そう
子どもにとっての理想の母親とは、どんな人でしょうか。
人生を良い方向に導いてくれる人。
無性の愛をそそいでくれる人。
傷ついたあなたを、両腕でしっかりと抱きしめてくれる人。
あなたがつらいときには話に耳を傾け、慰めてくれる人。
でも、子どもを産んでも、それだけで理想の母になれるわけではありません。
子どもを産めば、自然に母性愛が育っていくわけでもありません。
子どものことを本当に考え、子供の成長を手助けする母親になること。
それは思う以上に、ずっと難しくて、簡単にはできないものです。
子どもは、自己肯定感や人にかかわるスキル、コミュニケーション能力など、社会で生きていくための力を育てるプロセスにおいて、母親の影響を強く受けます。
この段階でうまくいかなくなるケースが多くみられるのです。
「どうしてこんなに生きづらいんだろう?」
そんなふうに感じることがあったら、あなたと母親との関係を、一度ゆっくり見直してみてはいかがでしょうか。
母親との関係に、今のあなたの苦しみを取り除いてくれるヒントがきっとあるはずです。
母親を嫌いになる理由は他にもある

母親との関係がストレス!あの人とは本当に合わない!
「私を困らせたくて、わざとああいうことをするのね!」
「あんなことするなんて、理解不能だわ」
「母の考え方ってありえない!」
このように母親と合わない、関係がうまくいかない母娘の関係は多いと聞きます。
その理由はどこにあるのでしょうか?
この記事ではその理由を紐解きながら、解決の糸口を探っています。
母親と合わない&うまくいかない理由10選
- 会話のキャッチボールができない
- 誰にでも話しかける
- コミュニケーションが苦手
- ボキャブラリーが少ない
- 失言・暴言が多い
- 人の言葉を真に受ける
- 「こだわり」が強い
- 感情的になりやすい
- 同時に二つのことができない
- 被害者意識が強い
このような特徴を持つ母親を持ちの方は、ぜひこの記事を確認してみてください。
母親のタイプごとに、その対処法を詳しく解説しています。
母親ストレスから自由になる方法

母親を嫌いになる理由、母親がストレスな原因をお話してきましたが、ここではそんな母親から自由になる方法をさらに詳しくお話していきます。
母親のストレスから自由になる方法
- わざとじゃないことを知る
- わかってもらおうと思わない
- あやまってもらおうと思わない
- 問題を棚上げする
- スルー力を身に着ける
そうはいっても、「あのとき、こう言われた!許せない!」
過去に母親から傷つけられた記憶をずっと覚えていて、なかなか忘れられないということもあるでしょう。
あなたの中にはいつまでたっても消えない傷として残っているのに、母親は「そんなことあったっけ」などと覚えてさえいないこともあると思います。
そんなときは、これらの方法を参考にしてください。
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母親との関係を見つめなおす一つのヒントにしてください。

※リンク先の紹介記事は「旦那との関係」に悩む方向けの記事構成となっていますが、母親との関係に悩む方は「旦那」を「母親」に置き換えて読み進めてみてください。
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