
娯楽として老若男女が気軽にパチンコに手をだすことができる日本という国。
時には仕事をさぼって手を出し、それが常習化。それが会社にバレて懲戒解雇でクビなんてこともありえることです。
今回は、人の人生を破滅の道へと導く「パチンコ依存症」(ギャンブル依存症)の具体的な症状と特徴をお話していきます。
旦那さんがパチンコ(ギャンブル)にのめり込み、悩みを抱えている方はぜひ参考にしてくださいね。
目次
パチンコ依存症(ギャンブル依存症)とは?

パチンコ依存症(ギャンブル依存症)とは、家族を巻き込む精神疾患の一種です。
一般的には、パチンコ(ギャンブル)を娯楽と捉え気軽に仲間や家族とやり始め、習慣化から次第に「やめようと思ってもやめられない」という症状に陥ってしまうことを「パチンコ依存症」(ギャンブル依存症)といいます。
こうなってしまうと自分がパチンコ依存症(ギャンブル依存症)だという自覚も得られずに慢性で症状は進行し、重症なら自力回復は限りなくゼロになってしまいます。
症状がひどくなると、アルコールや薬物などへの依存や、パニック障害、うつ病などの精神的合併症も発症し、家族をも巻き込む進行性の精神疾患なのです。
パチンコ依存症(ギャンブル依存症)は、ひとりの人間の人格を破壊し、支えてきた家族までもが破滅への道を歩んでしまう怖い依存症です。
「小遣いの範囲なら」
「付き合いで少しだけ」
「ストレス解消」
「息抜き」
こんな理由でパチンコ(ギャンブル)を始め、そしていつのまにかのめり込んでしまうのです。
パチンコ依存症(ギャンブル依存症)はその症状の進行具合によって3つの段階に分類することができ、さらにその段階の中でも、症状や特徴ごとに初期、中期、後期と3つの段階に分けることができます。
順を追って説明していきます。
第一段階 潜在的パチンコ依存症(ギャンブル依存症)

余暇を楽しむ、ストレス解消、お付き合い、小遣いの範囲と家族も容認し娯楽の範疇として多くの国民がパチンコをやっている状態です。
しかし、まずは、この娯楽の範疇という誤った認識こそが依存症に根源であることに気づくことが大切です。
もともとギャンブル(賭博)を娯楽としたこと自体が無理とというもので、賭博は賭博という根本的考えを無視した論理では、問題解決への糸口をつかむことはできません。
まず、この「第一段階 潜在的パチンコ依存症(ギャンブル依存症)」は、これらの賭博行為を娯楽として容認し、手をだしている症状をいいます。
この段階では、他に何らかの人生的な価値判断からパチンコ依存症(ギャンブル依存症)を回避できる人もいます。
しかし、ほとんどの人たちは、長いギャンブル習慣が常習化し、依存症を発症することが大半なんです。
親の教育や社会的立場などの諸条件と本人の性質的な点から症状に違いは見られるものの、パチンコ(ギャンブル)習慣で多くの人が人生を破滅させてしまっているのです。
第一段階 潜在的パチンコ依存症(ギャンブル依存症)の症状と特徴
この段階でのパチンコ依存症(ギャンブル依存症)の症状と特徴は次の通りです。
初期(大丈夫型)
- お小遣いの範囲だから大丈夫
- 家族等に迷惑をかけていないから大丈夫
- 借金をしてまではやらないから大丈夫
- 家族も認めている範囲だから大丈夫
- みんなもやっているから大丈夫
- やる回数が少ないから大丈夫
- やめようと思えばいつでもやめれるから大丈夫
このように勝手な個人的解釈でギャンブルをやり続けている状態を「潜伏的依存症(潜伏期間)」と呼びます。
中期(習慣型)
- 仕事中にパチンコ(ギャンブル)のことを思い出す
- 休日にパチンコ(ギャンブル)をやる回数が増えた
- やめることは容易と思いつつもやり続ける
- 家族などの目を気にしながらやり続ける
パチンコ(ギャンブル)を始めてから中期(習慣型)の症状になるには約3年ほどの年月があるといわれています。
次第にその症状は、素人目にも「おかしい」とわかってきます。
そして次の後期(虚言型)の症状や特徴が現れだします。
後期(虚言型)
- 嘘や隠し事が増える
- 使ってはいけないお金を賭ける
- 借金をしてもやり続ける
- 家族などと揉め始める
この段階になると家族も違和感を覚え、注意を促す時期です。
しかし病とは気づけずに自己責任で問題回避を考え、病の存在を見過ごしてしまう時期でもあるんです。
この潜在的依存症(潜伏期間)の前期、中期、後期の期間は、パチンコ(ギャンブル)を始めてから5~7年くらいの期間を差します。
第二段階 軽度パチンコ依存症(ギャンブル依存症)

一定期間やり続けたことで、軽度パチンコ依存症(ギャンブル依存症)が家族にも確認できます。
依存症者本人は注意を受けても家族には否認を多用し、抱えている諸問題の正面かを極端に嫌うというのが大きな特徴です。
家族も依存症者の将来性や社会的信用を重んじ、立ち直りを期待するあまり、もっとも警戒しなければならないこの時期に、借金の肩代わりをしてしまうなど誤った判断をしてしまいます。
この段階でパチンコ依存症(ギャンブル依存症)の存在に気づき、その対応がなされていたら、後の人生の苦しみから逃れることができると思います。
しかし現実は「パチンコ(ギャンブル)をやり続ける本人が悪い」という自己責任で事態を悪化させていくのです。
第二段階 軽度パチンコ依存症(ギャンブル依存症)の症状と特徴
この段階でのパチンコ依存症(ギャンブル依存症)の症状と特徴は次の通りです。
前期(抑制不能型)
- 嘘と隠し事が多くなる
- 使ってはいけないお金を賭ける
- 生活費を入れないときがある
- できないことでイラつきを見せ始める
- 家族行事などを嫌い、参加しなくなる
これらの症状や特徴は生活を困難にさせ、仕事面でも人間関係でも問題ありの時期になります。
それであっても克服対応がなされないため症状は中期(射幸心型)へと進行していきます。
中期(射幸心型)
- 借金がバレ、家族間で争いが起きる
- 親や家族が借金を肩代わりする
- 負けはギャンブルで取り返すと深追いする
- やり方次第で儲けられると研究を始める
- 家族が再三注意してもやめない
- 否認の多用が始まる
- 言葉遣いが荒くなる
- 借金や軍資金のために犯罪を考えるようになる
これらの症状や特徴が繰り返されることで、家族も手に負えなくなり、精神的疲労が強くでる時期です。
後期(居直り型)
- 借金をしていても平気でやり続ける
- 家族の財布から現金を抜き取る
- 貴重品を持ち出す
- 負けを反省し取り返すためにやり続ける
- 「借金を返せたらやめる」「ここまできたらやるしかないだろう」などの発言
- 犯罪を考えるようになる
- 自殺願望が出始める
家族や親たちが立ち直りを期待し、直すという発想のない肩代わりを何度も繰り返し、克服の必要性に気づかせる機会を奪ってしまったことと、依存症の告知がない社会環境や対応する機関がないことも深刻な事態を招く要因になっています。
後の人生でも何度も同じような過ちを繰り返してしまい、共依存で家族も精神的疲弊から、不安症やうつ病などを発症する危険な時期でもあります。
この軽度パチンコ依存症(ギャンブル依存症)の期間は約5年ほどといわれています。
この段階は、有名なアメリカ精神医学会もこのような見解を示しています。
「患者がギャンブルをしたいという耐え難く抑制不能なまでの衝動に駆られる、ある種の中毒症状の疾患で、ギャンブラー本人の人生そのものを破壊しかねない段階」
このように、パチンコ依存症(ギャンブル依存症)は、あくまで精神疾患の一種で、決して患者本人の人格、性格などの問題だけではないことを理解することが何よりも大切なことです。
それでは、次は克服が困難とされる領域である重度の症状や特徴についてお話していきます。
第三段階 重度パチンコ依存症(ギャンブル依存症)

ここでの症状は、誰の目にも人格破壊とわかる特徴や症状が発症します。
しかしそうであっても、周りの人たちは、本人の意思の問題や人間性を責め、すべてを破綻させていきます。
病の存在に気づけないため、治すという発想に出会えないことがさらなる悲劇を量産します。
第三段階 重度パチンコ依存症(ギャンブル依存症)の症状と特徴
この段階でのパチンコ依存症(ギャンブル依存症)の症状と特徴は次の通りです。
前期(暴走型)
- やめようと思うことがあってもやめられない
- 同じ過ちを繰り返す
- 多重債務(サラ金・闇金)
- 人間関係の破綻(嘘・裏切り・約束を守らない)
- 児童車内放置事件
- ニート問題(理解不能な理論で定職につかない)
- 路上生活者(生活破綻・生きがいの喪失)
- 行方不明(借金・犯罪逃れ)
- 合併症問題(うつ病・パニック障害・不安症など)
- 生活保護受給生活問題(ギャンブル人生の終着点)
- 犯罪に手を染める(置き引き・窃盗・詐欺・強盗)
その特徴や症状は人生を破綻させるのに十二分な内容ですが、ここまできてもギャンブルをやめることができないのが自覚がないこの依存症の恐ろしさです。
そして、さらに中期(破滅型)へと症状の進行は続いてしまいます。
中期(破壊型)
- 機能不全家族関係(家族間の信頼度0)
- 職場破壊(職場で着服や横領事件を起こす)
- 家庭破壊(金銭問題・DV・虐待・ネグレクト)
- 経済困窮(借金に追われる・職もない)
- 幼稚化現象(子供でもわかる間違いを繰り返す)
- 離婚(経済破綻・家族関係の破綻)
- 犯罪(前期暴走型のときより深刻で累犯が多い)
- 人格破壊(多重債務・職場破壊・家族関係破綻など)
- 本人の自殺企画(自殺願望・未遂・自殺)
- 家族の自殺企画(依存者への対応に疲れ自殺願望・未遂・自殺)
このように恐ろしい実態が日本全国にゴロゴロとあるのが実態です。しかし、これで終わらないのがパチンコ依存症(ギャンブル依存症)の怖さです。
後期(末期型)
- 音信不通
- 行方不明
- 受刑生活(ギャンブルが原因・出所しても再熱)
- 孤独孤立死(高年齢者で若い時に発症した人が多い)
- 無縁死(未婚・離婚・身内から見放された状態)
- 行旅死亡人(身元不明のまま葬られる)
- 自殺(生きがいの喪失)
すべての財を失い、心の財も失い、家族や周囲の人たちにとっても相当に有害で最悪な状況です。
重度パチンコ依存症(ギャンブル依存症)に進行してからは一気にこの後期(末期型)の症状に陥ります。
パチンコ依存症(ギャンブル依存症)を自己責任で切り捨てると克服は難しい

あるデーターでは、パチンコ(ギャンブル)を始めて13~15年で、重度依存症状態になるといわれています。
パチンコ依存症(ギャンブル依存症)を自己責任で切り捨てる人たちが多くいますが、自覚や責任感に弱い性質をしているのも人間の脳です。
この作られた依存社会で起きる不幸を自己責任と片づけることは、あまりに危険な判断です。
依存症を作り、不幸を量産する人たちの責任と、そてを監督する監督官庁や合法とした法律には何の責任もないのでしょうか。
パチンコ依存症(ギャンブル依存症)について、各医学会が次のような見解を発表としています。
「パチンコ依存症(ギャンブル依存症)は、衝動抑制不能不全の疾患として定義させる。ギャンブラー本人及び周囲の人たちに有害でありながら、ギャンブルを行いたいという衝動、欲望、誘惑に抵抗することが困難」
「やめなければいけないという認識があってもやめられないという行動状態」
「心を入れ替えるだけで治るような生半可な病気ではない。一時的にやらない期間があったとしても治療なくては、100人中100人が再熱する」
パチンコ依存症(ギャンブル依存症)は、やめようと思うことがあってもやめられず、持続的に繰り返されるパチンコ(ギャンブル)によって貧困になり、家族関係も失われ、個人的生活も崩壊する症状です。
異常なまでの興奮と期待感と多幸感を求めて金を賭け続ける。
そんなパチンコ依存症(ギャンブル依存症)は、本人一人の力だけで克服するのは難しいと考えた方が賢明です。
パチンコ依存症(ギャンブル依存症)を治し克服するためには、まずはそのことを理解することから始めましょう。
では、次は具体的なパチンコ依存症(ギャンブル依存症)を克服する方法を順を追って説明していきます。
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